セブ島アイランドホッピング完全ガイド|島の選び方・料金・持ち物を現地から解説

セブ島のアイランドホッピングは、バンカーボートで2〜3の離島を巡る半日〜1日のツアーです。ただし行き先の島によって内容も費用も変わり、ツアー料金に含まれない出費もあります。主要な島の違い、料金の内訳、持ち物と海況の判断材料を、セブ在住の編集部が整理しました。
アイランドホッピングとは——バンカーボートで離島を巡る海遊び
アイランドホッピングは、フィリピンの伝統的なアウトリガー船「バンカーボート」で、マクタン島周辺に点在する小さな島を2〜3か所巡るマリンアクティビティです。船体の両側に竹製の腕木が張り出した独特の形をしていて、波に強いぶん速度は出ません。
一般的な行程は、朝8時前後に出港して海洋保護区でシュノーケリング、上陸できる島で昼食と自由時間、午後2〜3時ごろに帰港という流れ。全体で6〜8時間かかり、うち2〜3時間は船上での移動が占めます。「島に長くいる」より「海の上にいる」時間の方が長いと考えてください。
参加の形は、ほかのグループと相乗りするジョイナー(乗合)ツアーと、船を1隻借り切るチャーターの2つ。少人数なら乗合、5人以上なら1人あたりはチャーターの方が下がりやすくなります。
出発港と行き先——どこから出て、どの島へ行くか
セブシティ・マクタンからの出発港
発着はほとんどがマクタン島側です。リゾートエリアのマリバゴやマリゴンドンにある桟橋、プンタ・エンガニョ周辺のホテル専用桟橋、マクタン南部のコルドバ港が主な選択肢で、宿泊先が自前の桟橋を持つならそこから出るツアーが最も楽です。セブシティ(ITパークやアヤラ周辺)からマクタンの桟橋まではGrabで30〜60分、コルドバ港へはセブ-コルドバ・リンク・エクスプレスウェイ(CCLEX)経由で30〜45分程度が目安。出港が朝8〜9時なのは午前中の方が海が穏やかで透明度も高いためです。
主要な島の違いを比較する
島ごとに性格ははっきり違います。魚を見に行く島、写真を撮りに行く島、何もしないために行く島。下の表で当たりをつけてから行程表を確認するのが確実です。
| 島 | 主に見られるもの | マクタンから片道 | 滞在の目安 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| ヒルトゥガン島 | 海洋保護区の魚群とサンゴ。水深2〜3mの浅場 | 約20〜30分 | 30〜60分 | シュノーケリングが目的の人 |
| ナルスアン島 | 海へ長く伸びた桟橋と浅瀬。トイレ・売店あり | 約30〜40分 | 1〜2時間 | 写真と海遊びを両方取りたい人 |
| パンダノン島 | 白砂のビーチとサンドバー。日陰は少ない | 約60〜90分 | 1〜2時間 | ビーチの絵作りを優先する人 |
| カオハガン島 | 商業施設のない集落と遠浅の海。宿泊可 | 約30〜60分 | 半日〜1泊 | 観光地らしさを求めない人 |
| オランゴ島 | ラムサール条約登録の野鳥保護区と干潟 | 約30〜45分 | 1〜2時間 | 自然観察に関心がある人 |
| スルパ島 | 潮位で形が変わる無人島。設備なし | 約15〜30分 | 1時間前後 | 人の少ない場所を選びたい人 |
ヒルトゥガン島はコルドバ町に属する海洋保護区で、リーフが水深2〜3mから始まるためシュノーケルでも魚がよく見えます。ただし上陸せず船上から泳ぐ行程が多く、島でのんびりするつもりだと噛み合いません。パンダノン島はセブ側から船で向かうものの行政上はボホール州ヘタフェ町に属し、遠いぶん燃料代が乗ってチャーター料金も上がります。オランゴ島の野鳥保護区は1992年にフィリピン初のラムサール条約登録湿地となった場所で、渡り鳥の飛来は10〜11月と2〜3月ごろが中心。泳ぐより見る島なので、3島ツアーとは別枠で考えた方が満足度は高くなります。
料金の目安——乗合ツアーとボートチャーターの違い
費用は「参加の形」と「巡る島の数と距離」でほぼ決まります。以下は2026年7月時点の目安で、ツアー会社・船のサイズ・シーズンによって変動します。実際の金額は申し込み前に見積もりで確認してください。
乗合(ジョイナー)ツアーの場合
1人あたり1,500〜2,500ペソ前後が目安です。日本語対応や送迎、水中写真が付く日本人向けツアーはもう少し上がり、3島を巡るプランで1人3,900ペソ前後からという提示も見られます。ランチとシュノーケル機材が込みのことが多く、追加費用が読みやすいのが利点です。
ボートを1隻チャーターする場合
近場の島を2か所ほど巡る中型船(10名前後)で1隻2,500〜10,000ペソ程度と、情報源によって幅があります。パンダノン島のように片道1時間を超える島を含めれば燃料分だけ上がります。5〜10人で割れば1人あたりは乗合より安くなりますが、入島料・機材・食事はたいてい別会計です。別途費用まで含めて比較してください。
| 項目 | 目安(2026年7月時点) | ツアー料金に含まれるか |
|---|---|---|
| ボート代(チャーター) | 1隻2,500〜10,000ペソ | チャーターは別途/乗合は込み |
| 入島料(ヒルトゥガン島) | 1人100〜300ペソ | 別途のことが多い |
| 入島料(ナルスアン島) | 1人200〜300ペソ | プランにより込み |
| 入島料(パンダノン島) | 1人50〜250ペソ | 別途のことが多い |
| 入島料(カオハガン島・スルパ島) | 1人75〜100ペソ前後 | 別途のことが多い |
| 環境税 | 1人100〜200ペソ | 別途のことが多い |
| シュノーケル機材・ライフジャケット | 1人150〜250ペソ | 込みのことが多い |
| BBQランチ | 1人350〜600ペソ | プランにより込み |
| 売店の飲み物・軽食 | 1人50〜200ペソ | 別途 |
入島料と環境税は島ごとに現地で徴収され、3島を巡ると合計450〜900ペソ程度の上乗せになります。金額は自治体や保護区の判断で改定されることがあるため、「込み・別途」の線引きを申し込み時に文面で確認しておくと、当日の現金不足を避けられます。
カオハガン島に1泊した実測——コルドバ港から1人6,800ペソ
ここだけは編集部が実際に足を運んでいます。マクタン島南部のコルドバ港からバンカーボートをチャーターし、カオハガン島で1泊しました。かかった費用はボート往復とコテージ1泊(マスタールーム)で1人6,800ペソ、電気とシャワーを使う場合はオプションで+700ペソという内訳でした(いずれも2026年7月時点の実測値)。
この島は、日帰りのアイランドホッピングとは目的がまったく違います。商業施設もATMもWi-Fiもなく、夜に使える電気の量も限られます。それでも「何もなくて豊かな島」と呼ばれてきたのは、島民の暮らしがそのまま残っていて、日が落ちてからの時間の流れ方が本土と違うからです。行き方・宿の設備・持ち物・注意点は、実際に泊まった記録としてカオハガン島 完全ガイド【宿泊実測】にまとめています。
持ち物・海でのマナーとベストシーズン
持ち物と、日焼け・船酔いへの備え
水着は宿で着てから出発します。船上に更衣室はなく島の設備も簡素なため、着替えの手間が体力を削ります。日焼け対策はラッシュガード・帽子・サングラス・日焼け止めの組み合わせが現実的で、赤道に近いセブの日差しは日本の感覚より確実に強いと考えてください。日陰の少ないパンダノン島では、この差が快適さを左右します。
船酔いしやすい人は乗船の30分〜1時間前に酔い止めを飲んでおきます。バンカーボートは横揺れに強い一方、波を越えるときの縦揺れは出ます。スマートフォンは防水ケース、荷物はドライバッグにまとめておけば、しぶきや通り雨の心配が消えます。現金は100ペソ・50ペソ・20ペソといった小額紙幣で1,000ペソ分ほど。島の売店や入島料の支払いでは、大きな紙幣だと釣り銭が出ないことがあります。
海洋保護区でのマナー
ヒルトゥガン島やナルスアン島は海洋保護区です。サンゴは踏むと壊れ、回復には長い年月がかかります。浅い場所でも立たずにライフジャケットで浮いたままにする、サンゴや魚に触らない、ゴミは必ず船に持ち帰る。この3つを守れば十分です。日焼け止めは、フィリピン国内ではボラカイで特定成分を含む製品が規制された例もあり、サンゴに配慮した処方のものが無難でしょう。
ベストシーズンと欠航のリスク
海況が安定しやすいのは乾季にあたる12月〜5月です。雨季の6月〜11月でも朝の早い時間に出港するツアーは催行されることが多いものの、台風が接近しやすい10月〜11月は中止のリスクが上がります。強風や低気圧のときはフィリピン沿岸警備隊の判断で出港が止まり、これは個々のツアー会社では動かせません。12月〜2月は北東モンスーン(アミハン)の影響で風の強い日が混じることもあります。季節ごとの傾向はセブ島の季節とベストシーズンで整理しています。
日程に余裕がない旅行なら、アイランドホッピングは滞在の前半に入れておくのが現実的です。前半で中止になっても後半に振り替えられますが、最終日に組むと予備日がありません。
留学中の週末に行けるか
結論から言えば、留学中の週末に組み込むには相性のいいアクティビティです。土曜の朝に出港して午後には戻れるので、日曜を休養と課題に充てられます。学校がマクタン島にあれば桟橋は近く、セブシティの学校でも片道1時間以内です。
費用は乗合ツアーで1回2,000〜3,000ペソ前後。入島料や環境税を足しても日本円で1万円弱に収まる計算です。毎週行くには重いものの、留学期間中に1〜2回なら無理のない水準でしょう。学校がアクティビティとして手配してくれるケースもあり、人数がまとまるぶん割安になります。注意したいのは日焼けで、海の上に6時間以上いると対策なしでは翌週の授業中まで痛みが残ります。セブ島でのほかの過ごし方はセブ島観光の全体ガイドにまとめています。
よくある質問
泳げなくてもアイランドホッピングに参加できますか。
参加できます。シュノーケリング中はライフジャケットの着用が基本で、着けていれば力を抜いても浮きます。不安が強いなら、船上から泳ぐヒルトゥガン島より、桟橋や浅瀬で過ごせるナルスアン島、遠浅のカオハガン島やパンダノン島を含む行程が安心です。
1人でも参加できますか。
乗合(ジョイナー)ツアーであれば1人から参加できます。ボートチャーターは1隻単位の料金なので、1人だとかなり割高です。留学中なら、クラスメイトを通じて人数を集めてチャーターする方法もあり、5人以上そろえば1人あたりの負担は乗合より下げられます。
予約は日本から取るべきですか、現地でもいいですか。
どちらでも手配できます。日本からオンラインで予約しておけば当日の手間は減りますが、天候による中止があるため、日程に融通が利くなら現地で天気を見てから決める方法にも利点があります。現地手配の窓口は、ホテルのツアーデスク、日本語対応のツアー会社、留学先の学校です。
雨季(6月〜11月)でも催行されますか。
朝の時間帯に出港するツアーは、雨季でも催行されることが多いです。ただし台風や低気圧が接近している場合は、フィリピン沿岸警備隊の判断で出港自体が止まります。とくに10月〜11月は中止の可能性が上がるため、代替日を確保しておくか、返金条件を確認したうえで申し込むのが安全です。





